ガタンゴトン、ガタンゴトンの音で目を覚ますと車窓から赤い大地がうっすらと
見えるではないか。あーここはアフリカの大地だーと大感激。寝台車のベッド
からずっと感激しながら眺め入っていた。
目を凝らすと粘土で固めたのか日干し煉瓦で造られたのか小さな小さな家
がポツンぽつんと点在して見える。
ロバの背にたくさんの荷物を乗せて、どこかの市場に行くのだろうか。子どもを
乗せてるのはきっとどこかに学校があるのだろう。サボテンを山と積んでるロバ
が通る。所々に数字がかかれた看板みたいなのが見えるがなんだろう。選挙が
あるのかな、なんていろんな思いを抱かせて列車はカサブランカをすぎてマラケ
ッシュに向かった。
あけぼのの
サボテンのせて
ロバが行く
ロバの背に
いのちの水を
のせてゆく