イーゼルの前で仕事をしているとEくんが来てじっと見ている。
彼はアトリエに来てもいつも自分のことに集中して他に関心を持たないほうだか らこんなことは珍しいことである。どうしたのかと思って”描くっ!?”って聞くと ”うん”とうなずく。”何描くの?・・・・”。すると”自動車”とかれには珍しく具体的 は返事である。アトリエには興味があるらしくちょくちょく来るのだが描こうなん て言い出したのは始めてである。アトリエにきても絵に関心あるようでいても、い ままで描いてみようかなんて一度もなかったことだからすこし驚いた。 さっそく4号のキャンバスを立ててやった。ふでにペンティングオイルをつけて絵 の具のとりかたを教えると、まごつくこともなく臆することもなく”スーっ”とキャンバ スに線を入れていく。オイルと絵の具の取り方は一回で覚えてしまったからセンス はそんなに悪くないのかもしれない。 消防車が描きたいらしく赤い絵の具のチューブを出して見せると”それだ”という。 赤い絵の具をいっぱいにつけて描きだす。勢いあまってイーゼルにまで描いてし まうから困るのだが。これ消防車?”と聞くと”違う”というから描けないことが不 満らしく困った顔をしていた。 彼の目指す進路は一応芸大志望ということだが音楽の方か美術のほうなのか はたまた建築方面なのかまだ結論がでていないようである。 いずれにしてもきょうがそのスタートの日になったのかもしれないな。 (E君の作品 消防車 f4)
by laseine38
| 2008-02-25 19:19
|
Comments(1)
|
ファン申請 |
||