人体をモチーフにしたデッサンはなぜこれほど人の興味を高めるのか。久々のNUDOデッサンである。2時間半という時間にこれほど集中できるモチーフもそうざらには見つけられない。少人数で割高になってしまい参加者には気の毒だったが、十分の見返りを感じた。モデルさんがとてもがんばっていいものを出してくれた。
卒業生のT子がアトリエに顔をみせてくれた。T子は地元町田で作業療法士としてはたらいている。わたしはT子からたくさんのことを学んでいるような気がする。T子には、孫のEくんの2年先輩になる息子さんがいてなにかと教えてくれる。Eくんはこの4月から中学生になるのだが、いま部活のことで迷っているらしい。T子の息子さんは中学校での部活に「家庭」を選んで入部しているとの事。親の意見を聞いてみた。”これからは当たり前に結婚できると思うな。食べるものも人に食べさせてもらえると思うな。そのために部活を「家庭」にしたことはいい、と励ましたという。因みに金曜日の食事は息子さんが作るのだそうで、フライが得意とかで、だから金曜日をフライデーと呼んでいるという。二人で大笑いした。いい話でした。
大笑いしている最中に、これまた卒業生S君がバイクに乗って寒い寒いと言いながらアトリエを訪れてくれた。すでに60代になっているS君だが、わたしを見守っていてくれるありがたい生徒である。個展用の額縁をSの友人のK君が作っていてくれるのだが、その額を入れるダンボール箱の制作に苦慮していたところ、”こうして作るんだよー”と言って見本制作をしてくれた。完璧な段ボール箱を作って見せてくれた。有難い日であった。
持つべきものはこころある卒業生たちである。ありがとうー!!