剣道部に入部した時には彼はすでに経験者で中学でも活躍をしていたようだった。こちらは竹刀の持ち方からすり足の練習をさせられていた。やっと防具をつけて稽古を始めたときには散々と彼に打ち込まれていた。その彼は胴打ちが得意て、大きく振りかぶって面を打ちに行くと、サーッときれいに胴を抜かれているのだった。いかついからだと大きな顔立ちは先輩のようであった。20人くらいの同期の部員の中からレギュラーは先鋒、次鋒、中堅、副将、大将と5人が選ばれ対外試合に出向くのだ。国体予選・東海4県大会など懐かしい思い出だ。彼もレギュラーだった。その彼が亡くなったと部長だったTから連絡が入った。かれは部長のTに、”オレの弔辞を読んでくれ”と頼んで逝ったという。
悲しい。高校時代一緒に汗を流した仲間たちが居なくなるのは寂しく、辛く、すごく悲しい。お互いに遠く離れていても、たくさんの共通の思い出と深い絆がある。たまには同期で集まり懐かしく飲み合ってはいた。そんな仲間がまた一人減ってしまった。
秋には同期剣道部で会うことを計画したという。それまでみんな頑張って生きろ~!
Tくん安らかにな。合掌