魚屋のおやじが、お店の休みの日に海に出て、ひとり釣糸垂れ魚釣りを楽しんでいる、そんな光景に似ているきょう一日。なにが釣れるのか、なにが描きだせるのか、あてもない海原を彷徨ってあーでもない、こうでもないと当たりを求めているのと似ている。だれもいない海でひとり向き合える日には、なんともいえない贅沢さを感じる。
ピカソには怒りがあった。破壊する意志が強かった。やさしさとロマンとエロスがあった。なによりも絵画的個人主義???個を貫くエネルギーと限りない創作力を併せ持っていた。その根底には独裁的権力者へのすさまじい怒りを抱いていた。その時代に生きたピカソならではのメッセージ的作品すべてが好きだ
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