退院の日の朝、いつも歩いている病院の廊下を感謝をこめて巡りました。
東側の突き当りの窓から、毎日眺め、描いた日の出風景。不安と、絶望と、自暴自棄と、時には
希望と喜びを感じながら眺めた西側の窓辺。36日間に及ぶさまざまな思いが脳裏に浮かび切
なくなりました。
数日前には電気ショックと器具の埋め込みを始めるという主治医の指示に、絶望の中に沈み打
ちひしがれて眺めた風景。突如としてあらわれた正確な心臓の拍動、まさかの復活劇にあふれ
る喜びを感じながら眺めたきょうの朝。
支えてくれたすべての人へ、ただただありがとうと言い続けていました。たくさんの涙が流れまし
た。逆流していた弁が塞がれ、震えていた心臓が治まり、不整脈が消え規則正しい拍動が蘇り
ました。思いもしなかった完璧な治療効果に全身がうれしさに包まれました。
再発は想定内ですがいましばらくこの喜びに浸りたいと思います。
シャバの春の陽気と、名残の冷気の洗礼をうれしく受けました。