大きなピカソ展が2つ、公募展もこれから多数、それに個展の連絡が
幾つも来てこの秋は忙しい。
いつも思うのだが他の作品を観てそこから多くの刺激を受けるのだが
それよりも自分の仕事(キャンバス・制作)の前に立って、さてどうしようか
と考えたり悩んだり、あれこれ描いたり削ったり試行錯誤しなから、すす
めていくこの時間がとても大切なのである。ゴールも見えない、完成図
もあらかじめあるわけでもない、どう進めていったらいいのか、その進路
も見えない、いちいち手探りの状態ですすめていく、まったく効率の悪い
ものだがそれしか自分を高めていく方法はないのである。すべて表現者
はこうして歩んでいくしかないのである。観て、教わって出来るものでは
ない。
ときどき描いていてパッと電気がつくときがある。どんどん連鎖的に電気
がついていき出来てしまったり(完成)、ついたと思ってもすぐに消えて
また手探りの状態の中でスイッチを捜しているような、そんなことの繰り
返しの連続である。
それほど絵を描くということは悩ましいことであり、入ったら止められない
という中毒症状をおこすことにもなるのである。