モロッコのマラケッシュはフェズについで2番目の都市になるのかな、昼は
そうでもないが陽が落るとともにどこからともなく人が集まって賑わうフナ広
場が観光の名所。老若男女多くの住人が出かけてきては屋台で食事をし、大
道芸人の演じるパフォーマンスに興じ、ベルベル人から水を買い、がまの油や
蛇使いの芸を楽しみ、一杯10円のジュースに舌鼓をうつ。
周りはジュータン屋やさんがひしめき、皮革製品が軒に連なり賑わう。沿道に
座ってこんな異国風情を愉しんでいると隣のスカーフを纏ったマダムがうちに
クスクスを食べに来いと誘い、お前はモロッコ人になれる、ここに住めと勧める
ムッシュもいたりして最高に楽しい雰囲気である。その気になって洋服やさんに
いってあの白い牧師さんみたいな帽子をかぶりムームーみたいな衣装をつける
と自分でも吹き出してしまったくらいよく似合ったのだ。もしかして私のルーツは
ここだったのかもしれないと真剣に思ってしまったりして。
いま一番心惹かれるところはやはりモロッコだな、と確信しているこのごろである。