パリの街並みは100年前と変わらない。100年後に行っても今と変わっていないだろう。住んでいたアパートも150年以上経っていた。木の文化と石の違いもあるだろうがそれだけではないだろう。経済性を優先し、効率や便利を求めて新しいものにこそ価値があるかのような錯覚が植えつけられている。人間が創り出した文化の継承、美的な価値、芸術性を破壊してしまうような便利さを望まない国民性、いいナーと思う。数百年経つ冬の教会でコートに身を包み聞くアベマリアはいいものだ。ずっと昔からこうしてコンサートを愉しんできたのだろう。そう思うとき、人間の歴史が現在につながって見える。