恐怖の膝関節ブロック注射の日。行こうか行くまいかと迷って朝から悶々と・・・・・
「先生、きょうはずらかろうと思いましたが、約束の日だから来ました。きょうもまた痛いのですか!」と青ざめた顔でうったえたのである。「そんなに痛かったですか」なんて人の痛みのわからぬ医者め、と恨んだが、さあやりましょうと、診断もなく、触診もなく、診察台の上に。手を固く握りしめ、頭の中にはある光景を思い浮かべ・・・・これじゃいけないと全身の力を抜いて、その時を鋭い神経で待った。消毒が済み、看護師から注射器を受け取り、数秒・・・・チクリ・・・・針をそのままに他の器具でなにかを挿入????・・・・終わりですか、と。ハイ終わりました、痛くなかったでしょ、と先生。気抜けするほどあっけなく一瞬の痛み以外はなにもなく、なんじゃこりゃ、気抜けするほどである。センセイきっと気を使われたんだろうなあ。もしかしたらなにもせず、注射の真似事しただけなのかなあと思ってしまうほどでした。「これだったら毎日来ます、先生」、なんてみんなで笑いました。薬局のマダムたちも心配してくれていて、どうでしたと声をかけてくれ、お産の時と同じような痛さでしたと言って大笑いをして帰ってきました。でもまだ全然歩けません。よたよた歩きで参ってしまいます。本当に治してくれるのかなあ・・・・・
純白の花サボテン