若い人を見て羨ましく思ったことは一度だってありませんでした。若い頃に戻りたいっと思ったこともありませんでした。それが今ごろになってひしひしと若いってすごいことなんだなと強く感じてきます。満たされないことも多くありましたね若い頃は。きびしく辛く、ただがむしゃらに夢中になって生きてきたように思います。いまはしようと思ってもできないことがだんだんと多くなってきて寂しい限りです。手術以来、からだの機能がガクッと落ちました。体力も3分の1失いました。その上にからだの随所に傷みが現れてきました。仕方ないことですが参りますね。からだだけではない気がしています。描いても思うようなもの、自分でいいな、と思う絵ができません。まだ描く気力は旺盛なのですがいいのができません。能力以外の感覚がさび付いてきたのでしょうか。北斎でも90歳になっても猫1っ匹生きているように描けない、と言ったそうですが、それを思うと少しづつでもやっていくかな、とがんばりごころも起きてきます。与えられたいのちと条件を受け入れてそろりと参ることにしようと思う。いやこれが人生第4の誕生なのかもしれんな。老人として生まれる・・・・・か。
フランスよりムッシュKのご家族がアトリエに見えた。一緒に剣道の稽古をした仲間である。懐かしい話でした。