毎日描いても描き足りないもどかしさ、というかもっとましなものがあらわれてこ
ないかという不足感。それにしても描いても描いても飽きない絵画ってなんだろ
うと思う。上手く描いても描けなくても人生をやっていけるいまの境遇はたやすい
が絵を描くことで生計を立ててきた職業画家たちの生き様はどんなに厳しい道
だったのだろうか。絵を描くことで家族を養い子を育て、食を得、人生をつくって
来た人たちのことを思うとこころから尊敬しないわけにはいかない。若い時から
この道に入っていたらどんな人生になっていただろうか。想像もできない。でも
2、30代ごろの自分がどんな作品をつくりだすことができたのかを見てみたい
ような気がする。生きていけるようなものが創りだせたのだろうか。自信はない
がいまはそれをやってもみたかった、と思う。若いとき死にものぐるいで描いて
きた人たちのことをうらやましく思う。人生一度しかないものな~