絵を描くことは昔からなんか好きでまったく我流で描いていた。40過ぎてから
地域の公民館に油絵のサークルがあるとかみさんから聞いて参加してみた。
日展会員のS先生にご指導を受け始めた。S先生はボナールに魅かれていた
らしく色彩が豊かでいっぺんに好きになった。先生みたいな絵を描きたいと憧
れた。わたしの絵のルーツは誰からきているんだろうとずっと気になっていた
。が、最近それがわかった気がする。
印象派絵画に飽き足らなくなったセザンヌは絵画的なリアリティーを求めてい
く。現物にそっくりなイル―ジョナルな絵(だまし絵的)ではなく平面の矩形の
中に絵画独自の表現、リアリティーを追求していく。その影響を強く受けつい
だのがピカソでありブラックであり、ゴーギャンやボナールがそうであることを
知った。わたしの絵画のルーツはセザンヌであることがわかったのである。
S先生は制作するときには強い色彩を意識してゴーギャンが用いたあの強烈
な色をキャンバスの中に置いたということも思い出すがいまとなってみればそ
れはセザンヌからの流れであることがわかったのである。とてもすっきりと己
のいく道が見えてきた気分である。
夕べ変な夢を見たな。地域の美術展にわがアトリエの仲間たちが出品するの
である。みなさん素晴らしい出来栄えで私をはるかに追い越した作品を出品す
るのでなんか私の立場が悪くなり嫌な気分になっていた。だけどみなさんなぜ
か落っこちてしまい私の作品だけがかろうじて三等賞に入るのである。
いやな夢だったなあ。