表で仕事している人たちを見るとなぜかとても惹かれる。仕事の内容が見えるから立ち止まって見入ってしまう。線路工夫(いまじゃこんな言葉は使わないか)とか、街路樹の手入れする植木屋さん、今日は町田市役所の建築現場。地上20階建て位あるのかなあ、その外側の足場を取り去る仕事をしていた。今年のはじめ基礎工事が始められ地中深く長いコンクリートの柱を下の岩盤にとどくまで何本も打ち込む。基礎を固めだんだんと立ち上がっていくビル。外側の足場が今日取り外され少しづつ市庁舎の姿が見え始めていく。
男社会の工事現場。いかつい男たちが手際よくそれぞれの仕事をしながらたくさんの作業員たちが声も出さず黙々とこなしている。その手際の良さ、人と人のつながりの良さ、からだの逞しさ、ピタッと呼吸を合わせそれぞれが動く様の美しさに惹かれる。賃金は安く、仕事はきつく、そして危険と隣り合わせの仕事。震度7でもびくともしないだろう建築物を多くの仲間たちと完成させた喜びはどんなだろう。
オレの仕事はどうなんだ、と思いながら見ていた。足場を外されたらそこに美しい完成物が現れるんだろうかと心配になった。基礎工事も、骨組みの鉄筋もしっかりしたものなのだろうかと不安になった。耐震工事をしなくても観られるな絵になっているのだろうか、と。あと50日後にはいい姿を見せることができるのだろうか、と。
さあからだを回復させ、気力をみなぎらせ、いい仕事をしたいとそう思った。