お教室が終わって洗い物をしていたら美術教師のTさんがアトリエに立ち寄
ってくれた。個展の案内状を見て心配してくれたのことだろう。さっそく新しい
アクリル・コラージュの作品を部屋いっぱいに広げて興味深そうに見てくれた。
とても感激してくれた。アトリエの仲間に見せても”なにこれ!!”って言われ
て不人気なものだったが彼はすっかりわたしの思いと狙いと作品制作の経過を
理解してくれた。とても勇気づけられたし自信になった。
コラージュ作品は6月から取り組み始めたのだが4ヶ月間の時間を要した。貼っ
ては剥がしその上にアクリルで描きホワイトで消しまた描きをずっと繰り返して
いた。紙はすべてパリで手に入れたものを使った。雑誌・新聞紙・ポスターや
ヴァンヴーの蚤の市で手に入れた楽譜・や手書きの文書(どうも不動産の契
約書みたい)・100年前の編み物通信紙・紙袋などなど・・・
絵画という虚構の世界の中に現実を入れたときの相反する緊張感やちぐはぐさ
崩れるバランス、それがなんとも不思議な快感をよびおこしてくれるから面白い
のである。何回も繰り返している中でそれが不思議と面白い繋がりが生まれ形
や色がハーモニーを生み出し繋がり合うのである。油絵の10倍の時間を要す
けれどこれをやりだすと深夜までいってしまうのである。
完成したがこれらの作品がほんとに味わいを増し輝きだすのは50年から100年
後だと思う。風化し色はあせ突っ張りあっていた関係が自然な調和をかもし出す
ことだろう。そのときこの作品をもう一度見てみたいと思う。手放したくないほどの
愛着も感ずるのである。大切にしてくれる人に持っていてもらいたいと思う。
Yさんがわたしのレシピを見てマロングラッセを作り試食して欲しいと持ってきて
くれた。アトリエの仲間たちといただいたのだが””美味い””。その上とてもきれ
いに作られてい、思わず””合格””。わたしのよりずっとよく出来ていると娘に
言われてしまった。
ではお礼に”いまが旬”のとっておきフランス料理のレシピをあしあげよう。
材料 いちじくとサーモンを適当に用意する。
作り方 いちじくの皮をむいて縦に4分の1の大きさに切る。
サーモンを適当な大きさ(まぐろのすしみたく)に切る。
いちじくの上にかぶせるように切ったサーモンを乗せる。
皿にもる。
ただそれだけである。そのまま召し上がれば セ・デリッシュ トレボンまちがいなし。
醤油や調味料は要りません。さあどうぞ。